女子社員30年の変遷

上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください! - 上野 千鶴子, 田房 永子, 田房 永子 「上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!」(大和書房)という本を読みました。対話している上野千鶴子先生は1948年生まれの団塊の世代、漫画家の田房永子さんは団塊ジュニア、1978年生まれです。お二人の話には、「そうそう、そうよね!」と共感することも多かったのですが、私は彼女たちのちょうど真ん中の世代。自分自身の経験を挟むと、お二人の世代間ギャップが埋まる感じがして、面白く読むことができました。 田房さんは、母親から「手に職をつけろ」「仕事を持て」と言われると同時に「結婚して子供を産め」と言われ、どうすりゃいいんだ!と反発したといいます。これは、彼女よりちょっと上世代の私も同じでした。高卒で専業主婦だった母が娘である私を4年制大学に進学させてくれたのは、娘に経済力をつけさせたかったのだろうと感じていました。折しも当時はバブル経済真っ盛り。しかし実際のところ、女子の就職は必ずしもよいものではありませんでした。 まず、短大卒の女子に比べ大卒女子の就職は相変わらず厳しかった。男女雇用機会均等法が施行され、これで女子も腰掛でなく、男子並みに働くことができるんだという意識が広がりました。好景気に沸く企業もこぞってコース別採用という制度を作りましたが、男子と同じ総合職コースで採用される女子は超エリート。総合職採用が100名あったとすれば、そのうち女子は2~3人といったところでした。で、その…

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「人生100年時代」の罪

リンダ・グラットン先生の「LIFE SHIFT」の表紙に踊っていた「人生100年時代」というキーワード、すっかり定着しているようですね。 グラットン先生のおっしゃることに異論はなくその通りだとは思うけれど、でもこの「人生100年」って言葉がすごくイヤ。なんでこんなに嫌な感じなんだろう。 かつて定年は55歳だったけれど今は60歳。さらに70歳以上でも「働ける」ようにしていくとか。長生きする人が増えたので、年金制度が破綻しないように定年制を廃止して、健康な人はいつまでも働いてくださいね、ということですね。わかりますよ、私も個人的に、人間としてそうありたいと思います。 でもね、それを制度を作る側が前提にしちゃいけないんじゃないか。だって今の現場には、60歳を超えたシニア社員がいつまでも生き生きと働けるような環境もマインドもありません。企業は、制度上定年が60歳に延長されたことについていくだけで精一杯で、これからどんどん増えるであろう高齢社員をどのように処遇し活用していくかといった対応も、ままならないのが現状だと思います。 こんな私でも、自分は比較的仕事に意欲的に取り組む方だと思っていたし、ストレス耐性もある方だと思っていました。でも45歳過ぎた頃から、自分がだんだん保守的になっていくのがわかってきます。記憶力や判断力の減退を自覚するようになります。そして、業務上の進め方にしろトラブルにしろ、このパターンならこう、あのパターンならこう、というように、過去の経験に当てはめた解決方法を使うよう…

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退職後に必要なもの

退職して1ヶ月半が過ぎました。結構規則正しく過ごせているかな。朝・昼・晩のおさんどんに加え、週3回の運動、週2回中国語を習い始めて、何もすることなくてポッカリ。。。みたいなことは今のところありません。 会社から離れてみて改めて思うのは、自分の居場所の大切さ。会社勤めが生活の中心だった頃は当然職場が居場所だったわけですが、退職すれば別の居場所が必要になります。おじさん達が定年を迎えると、会社中心で趣味のなかった人が慌てて趣味探しに走ったりする話をよく聞きますが、これ、定年近くまで働いてきた女性にも似たようなことが起こると思うのです。 私の勤めていた会社で、周りの女性とそんな話をしたことがあります。会社の外にも自分の世界を持っている人も意外と多いんですね。子育てを通じたサークルに参加していたり、音楽やスポーツを続けていたり。私も、テニススクールに8年以上、ジムにも2年通っており、近所に知り合いができたのは居場所的にとてもよかったと思っています。 でも中には、自分の中で仕事が占める割合は95%なんていう人もいました。「仕事が忙しくて疲れちゃって、休日はずっと寝てるの。」うーん、人それぞれだけど、50歳過ぎてその働き方では体壊しちゃうよ・・・。 日経の記者だった野村浩子さんの『定年が見えてきた女性たちへ』によると、60歳定年までのカウントダウンが始まる50代中盤からが一番辛いそうです。かつて女性は、結婚、出産で仕事を辞めることが多かったが、そのようなライフイベントを乗り越えて働き続ける人は確実…

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